2020年7月13日発表
この問題はTSZC-06のみ発生する問題です。
TSZC-04,04S,05,05Sをご利用のお客様には影響は有りません。
※TSZC-06P、TSZC-06AFは対象外となります。
※TSZC-06以外のお客様は行わないでください。(動作しません)
TSZC-06以外に更新を行い損害が発生した場合、
弊社はいかなる責任も負いかねますので、あらかじめご了承ください。
◆不具合内容について
TSZC-06において、以下のコマンド
move_a
move_z
move_f
move_i
move_p (プリセット動作)
を行う際に、同一の位置を複数回送信することによって
レンズ移動に異常が発生することが確認されました。
レンズの位置が不定な位置に移動するなどし、
その後タイムアウト等のエラーが返答されます。
◆対策内容
ファームウエアバージョン:1.0.2.1
前述移動コマンドにて、同一ポジションをないしは、組み合わせ上で同一ポジションの繰り返し動作になる場合、異常が発生しないよう対策
※すべての移動に係るコマンドに適用
◆ファームウエアのアップデートについて
ファームウエアのアップデートは、弊社製Windowsソフトを使用し更新を行います。
Windows7以降のPCにて動作しますが、
Windows7の場合dotnet4.0以降がインストールされている必要があります。
1.更新ツールのダウンロード
以下のリンクから更新ソフトとファームウエアが圧縮されたファイルを
ダウンロードしてください。
FWU ver1021
2.ダウンロード後、ファイルを解凍しフォルダを開いてください。
3.TSZC-06をPCと接続状態にしてください。
※TSZC-06のドライバを適用したPCにて作業を行ってください。
4.フォルダ内「FWU.exe」を実行してください。
実行後、以下の様な画面が表示されます。
5.画面に従い、TSZC-06の接続ポートを選択してください。
※写真はCOM3の場合です
6.ファームウエアファイル(拡張子がhex)ファイルを選択します。
[開く]ボタンを押して、ファイル選択ダイアログを表示させてください。
ソフトウエアを実行しているフォルダが、初期状態で表示されます。
その中に、「TSZC06_ver1021.hex」というファイルが有りますので
そのファイルを選び、[開くボタン]を押してください。
7.準備が整いましたので、更新(書き込み)を行います。
画面の[更新]ボタンを押してください。
実行すると、画面下段のグレー部分に白文字で情報が表示されます。
8.しばらくお待ちいただくと、以下の様な完了を伝える
メッセージが表示されます。
以上で作業は完了です。
※更新時にエラーを伝えるメッセージが表示された場合、
お手数ですが、エラー内容を弊社までお伝えください。
カテゴリー別アーカイブ: 画像処理関連
TSZCシリーズを精度よく動作させるためには
このページの対象のお客様
・TSZCを外観検査装置などで使用するお客様
・TSZCを精度よく動作させたいお客様
注意事項
・組み合わせるレンズによっては以下の内容と異なる結果が生じる場合もあります。
その際には、実際の動作を重視してプログラミングしていただけると幸いです。
TSZCシリーズをお買い求めいただきありがとうございます。
TSZCシリーズを精度良く動かすためのノウハウを一部公開いたしますので
ご参考いただけると幸いです。
はじめに
TSZCシリーズはTSZC-05以降のモデルから、moveコマンドを使用して
任意位置への移動が可能となっていますが、若干のずれが生じます。
これは、レンズ内のギヤのバックラッシュや、イナーシャが影響しています。
mv_thdコマンドにて、ズレの許容量を調整することが可能ですが、
実際に操作した後に、read_aコマンドなどで位置情報を取得した際に
mv_thdで指定した閾値以上のずれが生じる場合があります。
弊社では、自社製外観検査装置の多品種に対応したシステム用として
このTSZCシリーズを10年以上使用しています。
そこで得られた、ずれを極力小さくする手法をご紹介いたします。
どんな時にずれが生じるか ~ その対策方法 ~
~垂直設置での使用~
ずれが一番生じやすいのは、レンズを垂直設置されているお客様です。
これは、レンズ内ギヤのバックラッシュが主な原因です。
フォーカス・ズームはレンズ自体が移動しますので、
確実に重力の影響を受けます。
レンズを移動させる場合、弊社では以下のルールを定めて運用しています。
1.レンズの移動は一方通行
レンズを目的位置にセットさせる場合、必ず下から上へ移動させます。
例
条件:レンズを下向きにセット
ズーム値0が下側、ズーム値1000が上側の場合
ズーム値:500にセットされているレンズを、ズーム値300にする場合
1.一旦レンズ位置を、300-50=250 ズーム値250にセットします。
(50の値は、弊社での社内値です。20~50が最適と考えます。)
2.一旦read_aなどのコマンドで現状の値を取得します。
(特に必要ありませんが、ワンテンポ待機したほうが良好な結果が得られます。)
3.目的とするズーム値300へmoveコマンドでセットします。
2.移動速度の最適化
レンズ型番によって、移動速度が異なります。
レンズが移動する最小の速度値+5程度の速度を設定することによって
レンズが移動しすぎる等の無駄な動作を軽減することが可能です。
(mv_spdコマンド)
~高速移動を行う場合~
レンズを高速移動させたいお客様も、ずれが生じる可能性があります。
これはズーム・フォーカス機構部のイナーシャによる場合があります。
弊社では以下の方法で対応しています。
レンズの移動を2段階にし、移動速度を切り替える
レンズを移動させる際に、高速移動と低速移動に移動を分割します。
例
1.目標値から20程度手前まではmv_spdコマンドの値を大きくとって高速移動させます。
2.高速移動終了後、mv_spdの値を小さくし、移動速度を遅くします。
3.目標値へmoveコマンドで移動させます。
まとめ
TSZCシリーズが動作させているズームレンズは、重力や慣性の影響を受ける場合があります。
その点を踏まえて頂いてプログラミングしていただけると、精度よく動作させることが可能
です。
機械学習のご紹介
弊社では、「人の目」による目視検査を機械化する際に、通常の画像処理検査アルゴリズムでは限界があることに着目し、機械学習を画像処理検査システムの開発に応用しています。
アルゴリズム開発などにて機械学習を応用し、より高精度の検査アルゴリズム・方程式を導き出すことを目標に開発を行っています。
実績
ベアリング検査システム
実際の検査システムでは機械学習を用いてはいませんが、
開発・運用サポート時に以下の内容について機械学習を
用いた実績があります。
・NG品解析
・疑似NG品解析※1
・検査パラメータの決定
とまと選果システム
とまとの形状を選果する、選果システム開発時に
より「人の目」の判断に近づけるため、機械学習を用いた経緯があります。
※ 本機能はTシリーズ以上のシステムが必要となります。
また、かなり多くの実際の検査画像が必要となるため、
実際の運用までには多くの時間を費やす必要があります。
※ 実際の検査にて機械学習機能を用いた検査システムは現状お勧めいたしておりません。
試験運用から、実際の運用までに時間的余裕が求められるためです。
※1 疑似NG品:基本的には良品ではあるが、外観の問題等
によって、NG品と判別されてしまう良品
限界良品に近いものも含まれる
ソフトウエアのご紹介 T・Sシリーズ
弊社では、独自開発の画像処理ソフトウエアを用いています。
そのため、お客様のご要望に沿ったシステムをご提供することが可能です。
Tシリーズ向けソフトウエア
ワークステーションのマルチコアを十分に生かすよう設計された、ソフトウエアを
ご提供しております。
事例
トランス外観検査ソフトウエア
トランスの外観6面を撮影し、
外観検査+製造番号の読取
(文字連接:文字が重なっていても可読)
などを行っています。
Sシリーズ向けソフトウエア
Tシリーズほどのスペックは必要ない検査において使用するソフトウエアが、Sシリーズ向け
ソフトウエアとなります。
得意とする検査機能(T/Sシリーズ共通)
・傷、異常点検出機能
独自アルゴリズムで異常点を数値化し検出することが可能です。
・円形(円筒状検査)
円形形状をすばやくスキャンし検査を行うことが可能です。
マスクをする処理ではないので、繊維方向など模様の存在する表面の検査も可能です。
・形状の数学的アプローチ
認識した形状を、ただ単純に大きさ等で合否判定せず、
総合的に判断する機能です。
(例:溶接部の形状を、さまざまな条件を加味し合否判定を行うなど)
仕様
・検査内容の組み換えが可能
・設定等のパラメータの変更が簡単
・トレーサビリティ対応
・タッチパネル対応UI
・自己診断機能
オプション
・電動ズームレンズとの連携:手動でのレンズ調整が不要
弊社ズームレンズコントローラとの組み合わせによって、多品種少量生産などといった
検査対象の頻繁な切替にも対応が可能です。
・他社製画像処理ライブラリの組み込み:既存設備の強化などにも
例:Matrox MILなどといった他社画像処理ライブラリの組み込みも
弊社ライブラリ側にて、変換機能等を有しておりますので組み込みが可能です。
画像処理 検査装置
Aシリーズ |
Aシリーズは、Android OS向けの画像処理システムです。
Aシリーズ+Sシリーズの組み合わせでより高度な検査を行わせることも
可能です。
特徴
Android OSのスマートフォンやタブレット端末で検査を行わせることが可能です。
作業記録を写真で残すといった、作業のお手伝いをするアプリや、本格的な文字読取、
本数の計数などといった幅広い応用範囲があります。
実績
・刻印読取システム
・作業補助システム(バーコード読取含む)
・鋼材本数計数システム など
画像処理 検査装置
Eシリーズ |
Eシリーズは、キーエンス社製画像処理システムや、
Raspberry Pi3 (Windows IoT core)を用いた画像処理
検査システムです。
簡易的な画像処理検査システムを構築したい場合、
実験・検証用用途などにご利用可能です。
キーエンス社製画像処理装置を用いたシステム
特徴
キーエンス社製画像処理装置+PCなど、柔軟なシステム構成で検査システムを構築することが
可能です。もちろん画像処理装置+PLCも弊社にお任せください。
Raspberry Pi3ベースのシステム
特徴
人気のRaspberry Piを用いたシステムです。低予算でちょっとした検査や処理を行わせたい
ときにちょうど良いのがこのシステムです。
実績
簡易型ストリーミング機能つき、録画防犯カメラ など
画像処理 検査装置
Sシリーズ |
Sシリーズは、PCベースの画像処理 検査装置です。予算は控えめでも、汎用画像処理装置で出来ない検査や処理を行うことが出来ます。
Tシリーズのベースシステムを継承しているので、並列処理や検査項目の追加、複雑な検査シーケンスなどにも柔軟に対応します。
特徴
PCベースのため低コストです。自社製画像処理ライブラリを用いるため、複雑な検査や、
数学的処理を行うことも可能です。
主な実績
■工業製品
・自動車部品 溶接外観検査
溶接部の形状を認識検査、形状の数学的処理による合否判定
・鋼材計数システム
束ねられた鋼材の本数をカウントします。
■食品
・青果物の選別
とまと、なし、パプリカなどの大きさ、形状、傷の検査を行います。
・充填数計数システム
箱に充填された製品の数をカウントします。
画像処理 検査装置
Tシリーズ |
Tシリーズは、ワークステーションを用いたハイエンド画像処理 検査装置
です。32コア、64コアなど 多数のコアを用い高速に並列検査を行いますの
で、複雑な検査を短時間で行うことが可能です。
また、複数台カメラ映像の同期または非同期撮影など製造装置の状況に
合わせた検査シーケンスを組むことも可能です。
特徴
自社製画像処理ライブラリを用いるため、複雑な検査や、数学的処理を高速に行うことが
可能です。
また、並列処理を行う前提のベースシステムを使用しているため、検査不良品流出などによる
突然の検査項目の追加等、柔軟に対応することが可能です。
ワークステーションは、自社構築または、SuperMicro社ワークステーションを用いることに
よって、安定性と信頼性を確保し24時間365日稼動を念頭に置いた構成となっています。
主な実績
■電子部品
・トランス外観検査
6面外観検査+製造番号インクジェット読取(文字連接も可読)
■工業製品
・ベアリング外観検査装置
両面外観検査(シール板微小へこみ、コンタミ検出、形状不良など)
・樹脂成形品外観検査装置
ワークを回転させながらの検査(バリ、傷、異物混入検出など)
積載物記録型車番読取システム
概要
車番+積載物、台貫重量など「車番」+「その他の情報」を総合的に記録するシステムです。
結果をサーバに保存、データベースに保存等、運用に即したカスタマイズが可能です。
カスタマイズ例
既存の台貫からの重量データを取得し、
車番+車番映像+積載物映像+台貫重量+日時情報等 これら情報をサーバに保存
車番は、台貫進入時の加重変化を利用し確定させるため
車両検出センサは必要有りません。
システム構成(例)
本システムは車番認識はハードウエアにて、管理をPCにて行ないます。
仕様
対応カメラ | HD-SDI FullHiVisionカメラ |
車速 | 低速版:25km/h未満 高速版:100km/h未満 |
ナンバープレート認識 | 大板(大型車、220 x 440mm) 中板(小型車、165 x 330mm) 小板(二輪車、125 x 230mm) 自家用自動車(白地緑文字) 事業用自動車(緑地白文字) 自家用軽自動車(黄地黒文字) 事業用軽自動車(黒地黄文字) 自家用二輪車(白地緑文字緑枠 後部撮影のみ) ただし、軽自動車の選別、字光式、汚損、違反機器取付プレートは除きます。 また、125cc以下の原動機付自転車(形状・色が各自治体(市区町村)で指定されるため) |
車番認識 | 一連番号、分類番号(2桁/3桁)、陸運支局、平仮名 ただし以下のものを除きます。 ・小板・原付 ・天皇料車 ・自衛隊車両 ・外交官車両 ・駐留米軍車両 ・仮ナンバー ・陸運支局1桁 及び 仮名部分が以下を除きます。 E・H・K・M:アメリカ軍所有業務用外車両 T:一時輸入、本国から持ち込んできた軍人私有車両 Y:軍人私有車両 よ:身分喪失、日本国籍を有さずまた在日米軍と関係ない (具体的には日本で退役・除隊した)人の車両 また、125cc以下の原動機付自転車(プレート認識と同様) |
機能 (オプション含む) |
・該当車両照合(検索)機能 予め登録した車番の車両が通過した際に警報・警告を発報する機能 登録は陸運局のみや、一連番号(一部分可)のみでも可能 ・記録機能 読み取った車両のナンバーを含む写真、日時情報、通過回数などを記録 ・外部トリガ機能 外部信号のタイミングにて記録、照合の開始・停止を行なう |
ズームレンズコントローラー TSZC-04
TSZC-04は、電源をACアダプタタイプとしたズームレンズコントローラーです。
※2016年5月 バージョンアップされました。
TSZC-05と同一コマンドとなりました。(TSZC-04コマンドは継承 一部機能追加)
最大の特色として、電動ズームレンズに供給する電源電圧を選択可能にした点が挙げられます。
これにより、ズームレンズに対して最適な電圧を供給することによって、
動作速度の改善・移動精度の向上などといった効果を得る事ができました。
TSZC-03同様、ズームレンズ内のポテンショメータの値を記憶、可動範囲を1000分割し※2位置制御を行います。
通信は、USBまたはRS232C等※3のシリアル通信によって行います。
PCなどから、簡単なコマンドを送信することによって、本機はズームレンズの位置を指定位置へ素早く移動させます。
品名 | ズームレンズコントローラー |
型番 | TSZC-04 |
対象ズームレンズ | スペース社製電動ズームレンズ など |
制御対象 | ズーム・フォーカス・アイリス |
通信方式 | USB2.0(シリアル通信) オプション:RS232C通信 ※RS485などは別途対応可能 |
制御能力 | 分解能:1000分割 移動速度:ズームレンズによる |
ズームレンズ印加電圧 | DC 5,6,9,12V (ご注文時に選択してください) |
主電源 | DC 5,6,9,12V (ご注文時に選択してください)(ACアダプタ) |
ソフトウエア | VB.netサンプルプログラム コマンド一覧 付属 |
標準寸法 | 135x33x75[mm] ※突起物含まず 変更可能 |